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美緒野会では、港区高輪をはじめとし、国内25ヶ所(門前仲町、穴守稲荷、護国寺、恵比寿、芹が谷、西宮、京都、筑紫野市、大分)海外2ヶ所(プラハ、サンタバーバラ)で、お箏(お琴)・三味線のお稽古をお楽しみいただけます。有志のボランティアグループでは、ご高齢者やお子様の施設・各種イベントにて演奏を行っております。
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お箏の調弦基礎知識 1

音列や音の高さのお話

お箏の調弦は難しいものとお感じになっていらっしゃいませんか?耳で音の高さを正確に聴き分けて美しく響く調絃を完成させるには、確かにある程度の熟練(と少しだけ才能も・・・)が必要ですが、少なくともチューナーを使ってできる範囲の調弦でしたら、しくみをご理解いただければすぐさま習得できる容易なものです。

そこでここでは、これまで漠然と抱えていらしたかもしれないモヤモヤを出来ればすっきりと取り除いていただけますよう、ご一緒に知識の整理整頓をしてみたいと思います。

お箏のお調弦

お箏のお調弦(チューニング)は大きく2 種類のカテゴリーで表現されます。
13 本の絃の相対的な音列についての記述がまずひとつ。
もうひとつは その音列群全体の実際の高さについての記述です。

このページでは3つのカテゴリーにわけて解説してまいります。

覚える事がたくさんありますが、しっかりポイントをおさえてチューニング名人を目指しましょう。

お箏のお調弦 MENU
ひとつめのカテゴリー「音列」
13 本の絃がそれぞれどういう音の配列になるのかという相対的な音列の古典的パターンには固有の名前がついております。
もっとも基本的だと言われている「平調子」の音列を例にとりますと下記のようになります。
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ほかの名前のお調子も、この「平調子」を基準にして「平調子から 八を半音下げて九を1 音上げる」というような認識です。
古典的なパターンにはあてはまらない現代曲の場合でも、平調子を基準に何をどう変えてくださいと楽譜に細かく指示されています。

ですから上記の枠内の配列を覚えて「平調子」さえマスターすればあなたもチューニング名人と言えます。

「え!でもこれでは実際の高さがわかりませんけど・・・。」

「そもそも最初の一の音は何ですか???」

そうなのです。
「平調子」とは、あくまでも相対的な配列の表記にすぎないので、これではチューニングが出来ないのです。

この単なる音の相対的な表記にすぎないものに、実際の音としての意味を持たせるために登場する大切なものが
さきほど 第二のカテゴリと申し上げた「音の高さ」です。

ふたつめのカテゴリー「音の高さ」

一と五(主となる音)の実際の高さを表す言葉はちょっとヤヤコシイのですが、どうしても大切です。
ここを覚えていただければ本物のチューニング達人です。

ヤヤコシイといっても、本当はとても単純で簡単なのです。
本来簡単なものが、なぜヤヤコシくなってしまうのかと申しますと、
同じ音を表すのに言語がいくつもあって、それが全く無遠慮にどんどん登場してしまうせいで、そこで頭が混乱してしまうのです。

頻繁に使われる表記の種類は、4つに分けられます。

どうして4 種類もあるのかと申しますと…..

・・・という歴史的な背景のためかと存じます。
統一できるとよろしいのですが、願っていてもすぐさま解決に結びつけるのは困難ですね。 まずは克服を考えるほうが手っ取り早いでしょう。

雅楽では1 オクターブ12 律と定めました。
「一律」とは半音のこと「二律」とは1 音のことです。
美しいけれども難しい雅楽音名が半音毎に12 種類あるのですが、ここでは頻繁に使われる名前を4つだけ覚えていただきたいと思い、上の順番にあわせて4種類の表記を表にしてみました。

以下、縦の列は全部同じ音になります。

これらはすべて主音(主になる音の高さ)である一の絃高さを指示しています。
たとえば雅楽音名の「壱越」、三味線音名の「6 本」、尺八音名の「ロ」は全て同じ音で、皆さま親しみのある階名でいう「レ」にあたります。
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できましたら上の表内の言葉をみんな覚えていただきたいのですが、

「こんなにたくさん?!」とゲンナリなさる方は

壱越がドレミの の音で、双調がドレミの の音、
壱越のほうを 高調子双調のほうを 低調子 と呼ぶのね・・・」

というのを取りあえず覚えていただければ、
相当のケースをこなしてゆかれますのでそれでも大丈夫です。

それではお手元にある楽譜の指示に従って、
まず一と五の音である「主になる音の高さ」を合わせてみましょう。

だいたいは壱越でしょうし、たまには双調かもしれません。
ここでひとつめのカテゴリ内の「調子」が初めて実音として意味のある高さになります。

まずはとにかく平調子に作ります。
表であらわすと下図のようになります。

平調子
壱越
双調
音の高さ
壱越
D
G
A
A#
D
D#
G
A
A#
D
D#
G
A
双調
G
C
D
D#
G
G#
C
D
D#
G
G#
C
D

※スマホでご覧の方は左右にスクロールすると、すべての音の並びをご覧いただけます。
※表中の音名は便宜上KORG 社箏用チューナー「調べ」の表記に準拠しております。

乙(おつ)1オクターブ低い音のこと

甲(かん)1 オクターブ高い音のことです。

さあ スルスルとチューニングしていただけましたでしょうか!!!

ピッチのおはなし

これで基本的なお話は終わりなのですが、
もう少しお付き合いくださる方にはふたつめのカテゴリを補足するものとして、
大勢の皆様でお合奏をする場合に識っておくと大変便利なピッチのおはなしをさせて下さい。

昔、音楽はひたすら感覚的な世界であったはずですが、
現代では科学の力で音の世界もいろいろと解明されています。

そのひとつに周波数がございます。
音の高さの周波数を測り、それを数値で表現することが可能になりました。

周波数とは、1秒間に空気を振動させる音波の数といった感じで、
空気がゆるやかに振動して、音波の回数が少ないほど 低い音になります。

上の表にある「黄鐘」またはラの音の周波数は、だいたい440 ヘルツ(Hz)くらいです。
周波数が 増えると音は高くなります。
440Hz と880Hz のように1:2 で1 オクターブの違いとか申しますが、
こんなことはどうぞご放念ください。

さきほど「だいたい440Hz くらい」と申しましたのがとても肝心なところで、
『ピッチは状況で変化するもの・・・』
ということを是非ともよくご理解くださいませ。

例えば、次の映像のような尺八とのお合奏でしたら、
尺八を演奏される方にとって一番良い音の出るピッチに合わせるのが習わしです。 「ロ」の音などを ふぅぅ~♪っと鳴らしていただいてぴったり合う高さに合わせて調弦いたします。

気持ちのよい音のピッチは、楽器や演奏者や気候などによって変化します。
演奏なさるのがおひとりなら問題はないのですが、大勢いらっしゃる場合などには困ってしまいます。

そこで、
「今日は442Hz で調弦しましょう。」というお話が出てくることになるのです。
それはもう少し正確な言い方をすれば、
「今日は、ラの音を出すと毎秒442 回音波が繰り返されるピッチに合わせて調弦しましょう。」ということになりますね。

この『ラ』の音ですけれども、日本では1948 年にA(ラ)を440Hzとする国際標準ピッチを取り入れましたので、それ以来、放送などの音は440Hz を基準とされているはずと思います。 私の子供時代のお箏は今よりもう少し低く穏やかな響きが一般的だったのですが、ピッチが少し上がると音がより際立って聴こえるせいか、時代のお好みのせいか、標準的なピッチは時間とともに少しずつ上がってきているようです。私共のウェブ内の調弦も、最近の傾向に従って442Hzで行っております。
お手持ちのチューナーでピッチをあわせてみましょう。
チューナーもいろいろございますが、調弦がどうにも苦手という方にお薦めなのが、左画像のお箏専用チューナーです。クリップ式のチューニングマイクも揃えておかれると、がやがやした場所でもご自身の音が取れるので、スムーズにお調弦が出来ます。上手にご利用下さい。
KORG チューナー
「調べ」 箏用 WT-30K
KORG チューナー専用マイク
CM-200-WHBK
ピエゾクリップタイプ
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一般的なチューナーでは、キャリブレーションというボタンで調節ができるようになっています。
CALとかCALIB と書かれているのがそうです。

あなたがお弾きになりたい曲は高調子でしょうか? それとも低調子でしょうか?
次の「調弦基礎知識2」では全体の調弦法曲目別の調弦法を実音でご紹介しております。
さあ、いよいよ全体の調弦にチャレンジです。