楽譜の最後に 昭和18年春作曲 とございます。とてものびやかで素直な曲です。
私も子供のころ、楽しくてたまらないような気持ちでお習いしながら、平調子の音階をこの曲で覚えたことを、いつも懐かしく思い出します。
ある日のこと、港区内の中学校に通われる佐々木彩華さん(中三)がお稽古にいらして、「今度、学校の発表会で三段の替手を弾くことになりました♪」とのこと・・・。
選択音楽というお授業があって、それを選択すると、例えば三年生でしたら、毎週2時間、お箏やお三味線を教えて頂けるのだそうです。その成果を、『学芸発表会』という学校行事で発表なさるそうでございます。
本手は、確かに手ほどきのお稽古にふさわしく、弾き易く出来ておりますが、替手の方は、とりわけ二段の部分などには左手が多く、とても難しい手になっておりますところをいかにも楽しそうにコツコツ練習して、今日は私と一緒に弾いてくれました。
本番のお舞台でも、どうぞ上手に弾いてくださいね。
私の育った時代には、公立学校のお授業で邦楽器を教えていただけるような環境はなかったと思います。少しずつ良い時代になってまいりましたね。
さあ、次は何を弾いて遊びましょ・・・。